膝の痛みのキネシオテーピングの貼り方
大腿四頭筋のキネシオテーピング
自分自身にも貼れます・・・
膝の痛みを訴える患者さん、選手のケアはとても難しい。
膝は「補関節」とも言われており、物理的な接触による外傷が
原因ではない限り、膝関節単体が原因で痛みが出現することは稀です。
つまり、上下に存在する足関節・股関節・仙腸関節等の遠位に存在する
関節・筋群の正常化を促さない限り、訴えている膝関節の疼痛は
軽減できません。
しかし、限られた施術の時間内で全てをケアすることは非常に難しい。
このような場合、キネシオテーピングは非常に効果的な「武器」と
なります。この大腿四頭筋のキネシオテーピングは頻繁に使用される
テーピングです。
【1】採寸
二段階に分けて採寸します。
まず、ASIS(上前腸骨棘)から
膝蓋骨上端まで採寸。
【2】
次に膝を屈曲させて、
膝蓋骨上端から脛骨粗面まで採寸。
【3】基部の貼りつけ
ここからは正規テキストとは
違いますが、確実に貼れる方法です。
膝蓋骨上端に5cm程の基部を
貼りつけます。
【4】
ASIS(上前腸骨棘)へ向けて貼ります。
この際、図の右手は足方向に向けて
皮膚のアソビをとっています。
【5】
このテーピングは膝蓋骨を包む
ように貼ります。よって事前に膝伸展の
状態で膝蓋骨の両端を確認しておく。
理由は、膝を屈曲した状態では
膝蓋骨のシェイプを見失ってしまう
からです。
【6】、【7】マーキング
確実に貼る(包む)ために
マーキングしておくことを推奨します。
【8】
マーキングしましたら、膝をMAX
屈曲させます。膝関節周辺の皮膚の
アソビをとるためです。図からも
分かりますが、膝蓋骨の両端は
屈曲状態では確認できなくなって
しまいます。マーキングしておくことに
よって以後の作業が楽になります。
【9】仮置き
内側/外側のどちらから貼ってもOK。
図のように内側から貼るのであれば
仮置きは外側に走行させます。
このとき、脛骨粗面に被らないこと。
【10】
図の右手で皮膚のアソビを白矢印の
方向にとって、貼ろうとしている皮膚を
伸張させます。
【11】、【12】
KTを引っ張ることなく脛骨粗面に
むけて、先ほどのマーキングの
上を通過するように貼ります。
【13】
対側も同様に貼ります。
【14】、【15】、【16】
完成形です。
膝を伸展させた状態でKTに
「しわ」ができているか確認!
次に、2本のKTが膝蓋骨の縁に
約テープ幅(2.5cm)の1/2程度
かぶっているかを確認してください。
注意点:貼る部位の皮膚を伸ばして貼ること!、毛が濃いと貼った後、
毛が絡んでしまい痛いこともあります。
貼った後に膝を動かしてテーピングを馴染ませると効果UP!
臨床キーワード:慢性膝痛、膝の不安定感、歩行による疲労回復