自分で貼るキネシオテーピング
(三角筋)
自分で貼って、肩関節の症状緩和!
三角筋のキネシオテーピングを自分で貼ってみましょう。
下図のような5cm幅をY字にカットして貼る基本的な三角筋のテープ
ではなく、5cm幅をそのまま2枚使用するテーピングです。
通常の三角筋キネシオテーピングより安定感を得たい場合は、
この貼り方の方がよろしいかと思います。
三角筋は筋の付着部の関係で僧帽筋と力学的な連関があります。
互いに引っ張りあっているので三角筋へのアプローチが
僧帽筋に良い影響を与えることもあり、僧帽筋が原因である
頭痛が三角筋へのアプローチにより軽減することも十分考えられます。
また、上肢の外転の際に棘上筋との連携により上腕骨頭が肩峰下に
衝突するのを防ぎます。
①棘上筋の収縮により骨頭を関節窩に押し付け、
がっちり固定する。
②この状態で三角筋が収縮して上肢を外転させる。
このリズムに障害があると、例えば棘上筋が障害(筋力低下)され、
三角筋のみで外転を行うと骨頭が上方に持ち上げられ肩峰下にガツンと
衝突してしまいます。
「腕が上げにくい」、「腕を上げると痛い」という症状の原因の一つと
なってきます。つづく・・・
これらを踏まえて、三角筋のキネシオテーピングを貼ってみましょう。
1.肩甲骨の出っ張りからスタート
テープの長さは25cm。三角筋テープの
貼り始めのポイントは、
「肩甲骨の出っ張り」、ちょうど
「反対側の手が届く位置」。解剖学的には
「肩甲棘」という部分。三角筋の端は、
この部分に膜状に付着している。
2.腕で胸を抱えるような姿勢をとる
貼り始めでは、これからキネシオテックスが
貼られていく方向をしっかり把握したうえで
貼らないと、きれいに貼ることができなく
なります。そのためには、テープから台紙を
剥がす前に、 三角筋に沿ってテープを
置いてみるといいでしょう。
3.三角筋をよく伸ばした状態の姿勢
貼られるほうの腕で、胸を抱えるようにして
三角筋を十分に伸ばし、その状態のまま
キネシオテックスを貼っていく。
与えるテンションは25%。三角筋
(肩の筋肉の膨らみ)の終わりに
向けて貼り付けるようにする。
4.1枚目の貼り終わりのポイントから
三角筋テープの2枚日は、1枚目の終わりに
「角が重なるように置いて」貼る。
うまく重ならないと、はみ出た部分が
他の筋肉の動きを妨げてしまうため、
十分に注意してスタートすること。
5.腕を後ろへ引く
今度は三角筋の前側を伸ばしながら貼る
必要があるため、腕を斜め下に自然に
伸ばし、胸を大きく開くように、
後ろへめいっぱい反らした状態を保つ。写真には写ってないが、
手のひらはできるだけ上を向けておくこと。
6.三角筋の内側をよく伸ばす
首から肩に向けて水平に走る
鎖骨の長さを3等分し、「外側3分の1」の
点が貼り終わりの位置。
三角筋の一端はこの位置に付着している。与えるテンションは
同じく25%。台紙を剥がしながらそのまま貼ればいい。
注意点:三角筋の形を意識して、しっかり筋肉のふちにテープがのるように貼ります。
臨床キーワード:五十肩、四十肩、肩の外傷による機能不全状態等