肩こりのキネシオテーピングの貼り方
腕橈骨筋のキネシオテーピング
意外や意外の効果です・・・
腕橈骨筋についてです。
私の経験上、肩こりで僧帽筋、上腕二頭筋のキネシオテーピングを
貼ってもイマイチだという方に意外と効果があるテーピングです。
この筋肉は変り種で、肘の屈曲に関係する筋肉は上腕の内側に
付着しているものですが、腕橈骨筋は肘関節の屈筋でありながら
上腕の外側に付着しており、回外、回内の両方の機能を持ちます。
なぜこの筋肉が肩こりに効果があるかというと、
腕橈骨筋は負荷の掛からない肘関節の屈曲ではほとんど働かない
筋肉だそうです。緊急時に働くので「エマージェンシー・マッスル」
とも呼ばれています。では、もし日常生活でこの
「エマージェンシー・マッスル」が頻繁に使われていたらどうなるか?
腕橈骨筋の疲労は筋連結先である上腕三頭筋にも影響を与え、
筋肉のしなやかさがなくなり縮んでしまうと仮定。すると
本来10の力で肘関節を屈曲させていた上腕二頭筋は拮抗筋が
伸びにくくなることにより、10の力では足りず、13、14の力を
使い肘を屈曲させる。当然通常の力を超えているので負担が蓄積する。
負担の蓄積が肩関節の稼動域を制限し、自分のYシャツの脇の下を
掴みながら腕を上げるような状態となり、腕を上げる行為が窮屈となる。
結果、肩こり(五十肩)といった症状に発展してしまう。
もちろん人間の身体は機械ではないので、こう簡単には説明できませんが、
このようなイメージでアプローチしています。
【貼り方】
1、幅は腕の太い人で5cm、通常は3.75cm 手首の付け根から、
肘を少し越えたところまで採寸
2、腕橈骨筋の筋腹をしっかり包むことがポイント。右手に
貼るのであれば、左手で右手首を押さえ、肘の屈曲に抵抗を
掛けると筋腹をはっきり確認できます。
(この時右手の親指は上を向いていること)
肘の屈曲が軽くなったと感じると思います。
意外と意外とボクサーのジャブ(打った後の引き)に効果が
あるかもです。
ぜひお試しください。
テープは引っ張らずに貼りましょう。
(皮膚の上に置いてあげるイメージ)
注意点:腕橈骨筋は肘窩を越えて走行しているので、必ず越えること!
臨床キーワード:五十肩、慢性的な肩コリ