肩こりのキネシオテーピングの貼り方
中斜角筋のキネシオテーピング
一人で貼るのはちょっと難しいです・・・
斜角筋群の説明:
中斜角筋は前斜角筋と共に腕神経叢と鎖骨下動脈を
挟む形で頸椎から第一肋骨に向けて走行しています。
この両筋の過度の肥大(筋膜の周辺組織との癒着)や
スパズムは腕神経叢を圧迫し、上肢の運動・感覚障害を
引き起こす原因になり得ます。
前・中・後斜角筋の機能はどちらの付着(起始・停止)が
より固定されているかによって変化します。
頸椎がより固定状態にあれば、斜角筋群は呼吸の際に
吸気を補助するために第一肋骨、第二肋骨を引きあげます。
下方の肋骨側がより固定された状態では、一側性では、
頸椎を側屈させます。
中、後斜角筋の走行は垂直に近いため、両筋による
体軸回旋は限定的です。回旋能を有するのは、
斜め前方に走行する前斜角筋で、この筋の収縮で頸椎は
対側に回旋します。
中・下位頸椎の両側に存在する斜角筋群はアンテナを
固定する張り縄のワイヤーように垂直方向の優れた
安定性をもたらします。
【貼り方】
1、頸椎2番横突起前面から貼り始める。
既に前斜角筋のテープを貼っているのであれば、
その基部の少し上から始めればOKです。
(赤のテーピングは前斜角筋です)
2、私の経験上、上僧帽筋の筋腹にはのっからないように
筋腹の前縁に沿って貼るのをおすすめします。
テープの走行を確認したらテープを仮置きします。
3、C2に指をあて、テープの走行と反対に皮膚のアソビを
とり、頭を反対側に側屈させます。
そして、あらかじめ確認しておいたテープ走行で
テンションを掛けずに貼っていきます。
前斜角筋もそうですが、両筋ともに第一肋骨に
付着していますので、そのイメージを忘れないでください。
首をテープを貼った側に倒して、十分な「しわ」ができ、
かつ、首に違和感を感じなければ成功です。
テープは引っ張らずに貼りましょう。
(皮膚の上に置いてあげるイメージ)
注意点:十分に貼る部位の皮膚を伸ばして貼ること!
貼った後に首を動かしてみて違和感がないかをCheck!
臨床キーワード:慢性的な前方頭位姿勢、斜角筋症候群、寝違え、肩コリ