肩こりのキネシオテーピングの貼り方
棘上筋のキネシオテーピング
一人で貼るのはちょっと難しいです・・・
漠然と「肩コリ」という症状に対して、腕の動きに
関与する筋肉を緩めるテーピングを紹介しましたが、
一歩進んで「肩の障害」に対するテーピングを紹介します。
肩関節は人体で最も可動域が大きい反面、上腕骨と
肩甲骨の接合面に安定性が欠けています。
よって筋肉で覆うことにより肩関節を補強しなければなりません。
一般的にローテーターカフ(回旋筋腱板)と呼ばれる
4つの筋肉の腱が上腕骨頭を包み、その役割を
主に担っています。この筋肉(腱)群が老化により
変性を起こすと一般に言われる「五十肩」のように
腕を上げる(挙上)動作が困難になります。
4つの筋肉とは棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋です。
残念ながら肩甲下筋のテーピングだけ存在しません。
棘上筋は上腕骨頭を関節窩(肩甲骨と上腕骨頭が
接合する関節面)に引き付け安定化をさせる働きがあり、
腕を下げている安静時状態でも関節の安定化の為に常に
緊張している筋肉です。ピッチングの際に上腕骨が前へ
引っ張られてしまうのに抵抗する筋肉でもあります。
下図のように肩甲骨の棘上窩から始まり、上腕骨頭を
包むように付着しています。
【貼り方】
①肩峰のやや前面に切れ込みの無い一端を貼り始めます。
②腕を後ろに引き、手の甲をお尻に向けた姿勢で、
更に上腕を身体の中心線に向かって内側に持っていきます。
③Y字の一端を肩甲骨の上角に張り、もう一方を肩甲棘の
少し上側に沿って貼ります。
おすすめの重ね貼りテーピングは、三角筋の
キネシオテーピングです。一緒に貼ってみてください。
テープは引っ張らずに貼りましょう。
(皮膚の上に置いてあげるイメージ)
注意点:5cm幅だとちょっと大きいので幅を、貼る相手の身体の
サイズに合わせましょう!
臨床キーワード:五十肩、肩コリ、外傷後の肩の不安定