肩こりのキネシオテーピングの貼り方
上腕ニ頭筋のキネシオテーピング
慣れると一人でも貼れますよ・・・
肘関節の中でもっとも強力な屈筋である上腕二頭筋です。
力コブを作る筋肉でお馴染みです。この筋肉は「二頭筋」と
呼ばれるように筋肉の起始部が2箇所になります。
両方とも肩甲骨なのですが、一つは烏口突起、もう一つは
関節上結節といって、腕の骨と肩甲骨が接合する部分です。
そして停止部は肘を超えて橈骨という骨に付着してます。
肩関節と肘関節の動きに関与する二関節筋です。
肩こりを考える際にどうしても肩・首周りの筋肉に注目しがちですが、
肩を動かす場合には必ず肩甲骨の動きが関与します。
よって、肩甲骨に付着する筋肉に対してもアプローチすることが
肩コリや五十肩を考える上で重要となります。
また、この上腕ニ頭筋は腕を下げている状態から何かのアクションを
起こす際に(例えば、本棚の本を取る等)、上腕骨頭を肩甲骨の
関節窩に対して、正しい位置に導きます。すなわち、
重力によって僅かに下方に位置していた上腕骨頭を
腕を動かすのに最適なポジションにまで誘導します。
上腕骨頭が生理的に正しい位置に置かれることによって初めて
スムーズに腕を動かすことができるのです。
上腕骨頭が最適位置にない状態で腕を動かしていると、
当然負担が継続的に加えられていることになります。
その点から見て、上腕ニ頭筋は非常に重要な役割を
果たしています。
他には、上腕三頭筋、烏口椀筋、小胸筋等のテーピングも
肩の障害を扱う上で、非常に役立つキネシオテーピングです。
【貼り方】
①肘を少し超えたところに切れ込みの無い一端を貼る。
②肘を伸ばし、腕を後方へ引く(皮膚を伸ばす為)
③切れ込みを入れた一本目を烏口突起に向けて貼る(図参照)
この時のポイントは力コブの筋肉を包むように貼ることです。
④2本目を肩峰(肩先の頂点)の少し前方に向けて貼る。
上手に上腕二頭筋のふくらみを包んで上げて下さい。
(真っ直ぐ上に向かって貼れば、自然と筋腹を包める
位置におさまります)
上腕ニ頭筋のART(アクティブ・リリース・テクニック)を加えた後に
このテーピングを施すと非常に効果が高いです。
テープは引っ張らずに貼りましょう。
(皮膚の上に置いてあげるイメージ)
注意点:十分に貼る部位の皮膚を伸ばして貼ること!
貼った後に肘を曲げてみて違和感がないかをCheck!
臨床キーワード:五十肩、肩コリ