肩こりのキネシオテーピングの貼り方
三角筋のキネシオテーピング
慣れると一人でも貼れますよ・・・
基礎講座で一番最初に行う基本練習でもある三角筋キネシオテーピング
についてです。この筋肉は少し発達していれば、どのような筋肉の形を
しているのか目視でわかります。筋肉に沿ってテーピングを貼る練習
にはもってこいの筋肉なのです(でも意外と難しい・・・)。
この筋肉は肩関節の外転、伸展、屈曲、水平伸展、水平屈曲と多様な
動きの関与するので、いかにキネシオテックスと身体とが
一体化しているかが重要になります。簡単に言うと貼った後に
肩関節をどの方向に動かしても違和感を感じなくさせることが
重要なのです。人間は関節の角度を周辺軟部組織
(関節包、表面の皮膚等)の伸張の度合いでも
モニターしています。そのモニターの役目を果たしているのが
固有受容器と呼ばれるものです。よって、必要以上の皮膚への
刺激はなるべく避けた方がよいと思います。
三角筋は一つの筋肉ではなく、前部・後部・中部と三つに
分かれていますが、ここではその一個一個にアプローチするもの
ではなく全体的にカバーする代表的な貼り方を紹介します(下図)
貼り始めは三角粗面といって腕を真横に上げた(外転)状態で
三角筋のふくらみに沿って手指側になぞっていくと、ふくらみが
終わるところを確認できます。そこから筋を包むようにY字の
切れ込みの部分を貼り始めます。
身体の全面は鎖骨の外側1/3に向けて、後面は肩甲棘
(肩甲骨の骨が隆起しているところ)に向けて貼ります。
違和感なく貼るためには、貼る部位の皮膚を十分に伸ばす必要が
あります。前面を貼る場合には肘を伸ばし、腕を後方に持っていき、
後面を貼る場合は腕を前方に持っていきます
(腕を反対の手で抱きかかえるイメージ)。
身体親和性を持たせるには、この「相手に取らせる肢位」が
とても重要なので覚えておいてください。うまく貼られていれば、
下図のように腕の動きに伴いテープがしわを作ってくれます。
このテーピングだけで肩こり・五十肩を完治させることは
ちょっと難しいと思いますが、基本的な下地として貼る
テーピングだと捉えておいてください。
テープは引っ張らずに貼りましょう。
(皮膚の上に置いてあげるイメージ)
注意点:十分に貼る部位の皮膚を伸ばして貼ること!
貼った後に腕を動かして違和感がないかをCheck!
臨床キーワード:五十肩、肩コリ